2011年5月15日日曜日

最も大切なお務め[陛下の祈り(1)]

日本には天皇陛下がおられる。
天皇陛下は何のためにおられるのであろうか。

天皇陛下は、大切な大切なお役割である。
陛下は日本にとって、いや世界にとっても、とても大切なお役割を果たされている。
では、そのお役割のなかで、最も大切なお務めとは何であろうか。

君主が絶対的な権力を持つ政体が、絶対君主制である。
かつてヨーロッパにも多くあった絶対君主制(絶対王政)の王のような存在であろうか。

権力の制限が憲法に基づく場合は、立憲君主制である。
旧憲法下では、天皇は立法権、解散権、統帥権など実際の政治的権限を有し、実態は別にしても、法的には国政の広範な決定権があった。
このように、国家の行政に直接携わることであろうか。

現在の憲法下では、天皇に国政上の決定権はない。
現代の民主主義体制として、象徴天皇制としての儀礼的な役割であろうか。
儀礼的な天皇臨席のもとでの国会の開会や、大臣任命書への捺印などの儀礼的な役割であろうか。
外国の賓客を接待するために晩餐会に出席することであろうか。

国家元首には、「政治的指導者」と「国家的威厳の体現者」の役割がある。
現在の憲法下では、天皇陛下は国家的威厳の体現者とはいえる。これが最も大切な天皇陛下のお役割であろうか。


いや、陛下の最も大切なお役割は、本当は別にあるのである。


注)
君主が絶対的な権力を持つ政体が絶対君主制である。これに対し、君主が権力を制限されていたり、権力が付与されていない政体が制限君主制である。
権力の制限が、憲法に基づく(立憲主義)場合は、立憲君主制となる。立憲君主制はさらに、君主が名目的な地位にあるイギリス型と、君主に強力な権限を持たせたプロイセン型(外見的立憲君主制)に大別される。

厳密にいえば、立憲君主制と制限君主制とは同じではないが、一般的は立憲君主制は、君主が名目的な地位にある制限君主制のように考えられている。

1.絶対君主制
君主が絶対的な権力を持っている。

2.制限君主制
君主の権力が制限されている。

3.立憲君主制
憲法に基づいて、君主の権力が定められている(一般的には、君主の権力は制限されている)。

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